vol.411『自分に挑戦するから経営は楽しい』

V字研メルマガ

 1回3分「ヘコタレをチカラに」 vol.411

          by V字経営研究所 代表 酒井英之

 

『自分に挑戦するから経営は楽しい』

 

「楽しくなければ経営じゃない」
私が副理事長を務めている理念経営協会の窪田貞三理事長は
後継者育成の講義でこのように語ります。

 

これを伝えると、現社長たちは次のように言います。
「先生、そんなこと言わないでください。
後継者が、経営は楽しいものだと勘違いするじゃないですか。
そんな勘違いをしてもらっては困ります」

 

すると窪田先生は、次のように切り返します。
「ではあなたは楽しくないのですか?」
これに対し、社長たちの答えは全員同じです。
「いいえ、楽しいです」(苦笑)。

 

そうです。経営は辛いことも多々ありますが、
それも含めて楽しいものなのです。

 

では、どうしたら楽しくなるのでしょうか?
偉人の言葉の中にヒントがあるので紹介します。

 

以下はマザーテレサの言葉です。
「神様は、私たちに成功してほしいなんて思っていません。
ただ挑戦することを望んでいるだけよ」

 

「私たちは大きなことはできません。
小さなことを大きな愛をもって行うだけです」
「あなたを導いてくれる人を待ってはいけません。
あなたが人々を導いていくのです」

 

また、星の王子様の著者である
サンティグジュペリは次のように言っています。
「人間は充実を求めているのであって、
幸福を求めているのではない」

 

「人生には解決法なんかないんだ。
あるのは前に進む力だけだ。
解決法は後からついてくるものさ」

 

こうした言葉を聞いても、
挑戦することこそが毎日を楽しくする秘訣だとわかります。

 

途上国の子供たちの目は常にキラキラしています。
わが国でも戦後は大人も子供も目もキラキラしていました。
人は現在が貧しくあろうが豊かであろうが、
「今日より明日はもっとよくなる」。
そう確信できる時に、目がキラキラとするのです。

 

皆さんの人生振り返ってみても、
「明日、どうすれば今日よりもうまくやれるのか?」
それを考え、そのことに挑戦している日々は
大変だけど充実感一杯だったのではないでしょうか?

 

私もコロナ禍を機に、挑戦してみました。
前回号でもお伝えしましたが、
弊社では1回15分間のオンライン動画研修を40本作り
その配信サービスを始めています。
https://vjiken.com/online/

 

「モノをつくる前に人を創れ」といいます。
そんな大切な人づくりを
コロナ禍で中止にする企業が相次ぎました。

 

「人財育成を止めるな!」
その一心で開発した商品です。
少しでも多くの会社に知っていただきたく、
11月11-13日、大阪の大規模な展示会に出展しました。

 

ブースができてそれを客観的に見た時に、
新しい土地に店舗を出店した経営者
あるいは工場を創って新しい機械を導入し、
これから稼働をさせようという現場の皆さんの
ワクワク・ドキドキがわかったような気がしました。

 

そしておかげさまで100社以上の方に
弊社商品を説明させていただき、
大変ありがたいことに現在予想以上の引き合いを頂いています。
これから自分たちの研鑽がどれだけ多くの人のお役に立てるのか、
今、楽しみで仕方ありません。

 

この展示会では大変幸運なことがありました。
競争相手がいなかったのです。

 

私は、ブースの周囲はオンライン研修を
紹介する企業ばかりだと思っていました。
実際にネット上にそのような商品がいっぱい溢れています。
もちろん弊社商品には差別化ポイントはあります。
が、宣伝力では遠く及ばないと思ってました。

 

ところがそのような会社が全くなかったのです。
周囲は新人採用強化や
タレントマネジメント(人事情報管理)のブースばかりでした。

 

この状況に私は、自分の成功体験を思い出しました。
ソフトハウスのクライアントが
新事業としてセキュリティソフトを開発しました。
私はその商品の開発から立ち上げを支援していました。

 

この商品は立ち上げた当初、
先行する他社製品との十分な差別化できず、
まったく売れませんでした。

 

そんな中、Security SHOWという名の展示会が
東京ビッグサイトあったので、
そのクライアントに出展することを勧めました

 

売れずに焦っていたクライアントは、
ワラにもすがる思いで出展しました。
ところが出展しすぐわかったことは、
このセキュリティソフトはソフトウェアのショウではなく、
防犯グッズや防犯システムなどのショウだったのです。

 

周囲にはセコムやALSOKのブースが並びます。
完全な場違い出展でした。が、逆にこれが功を奏しました。
他にソフトウェアのセキュリティで出ている会社がなかったので、
予想を大幅に超える引き合いを頂いたのです。

 

この体験でクライアントの皆さんは、
「自分たちの商品はいける!」の自信を得ました。
そしてこの場違い出展から半年後、
ソフトウェアのセキュリティショウに、さらなる改良品を
満を持して出展。大量の受注が獲得につなげたのです。

 

(この商品は、今、TVでバンバン宣伝するほどの
成長を遂げています)

 

今回、この時と同じ効果が期待できるのではないかと思いました。
来場しているのは人事の担当者がほとんどです。
人財育成も彼らの重大な関心時です。
はからずともオンリーワンな環境に身を置くことができたのです。
「犬も歩けば棒に当たる」といいますが、歩いたからこその幸運でした。

 

窪田先生は「自分に挑戦するから経営は楽しい」と言います。
挑戦することが日々を楽しくし、充実させる源泉ですね。

 

あなたは今何かに挑戦していますか?
今年はコロナの影響を受けて、
気づいたことが一杯あると思います。
コロナになったからこそ始めたこと、
コロナになったからこそ変えてみたことがきっとおありでしょう。

 

第3波襲来ですが、ビジネス的には来年を展望する時期です。
まずは今年の自分の気づきを振り返ってみましょう。
そしてその気づきを挑戦という形で来年につなげていきましょう。