vol.432『新規ビジネスのアイディアが見つかる『問い』とは?』

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 1回3分「ヘコタレをチカラに」 vol.431

          by V字経営研究所 代表 酒井英之

 

『新規ビジネスのアイディアが見つかる『問い』とは?』

 

「先生、わが会社の強みを活かした
新規ビジネスを何かないですかね?」

 

4月。クライアントのA社を訪ねた時、
経営者にそう質問されました。
20年以上のお付き合いの会社様なので、
同社の強みが何か、私はよく分かっています。

 

そこで、すぐ答えなきゃと思いあるプランを話しました。
が、経営者の顔は冴えません。
58歳の頭で考えて出るアイディアなどたかが知れていると
すぐに悟りました。

 

そこで若手社員を集め、
新規ビジネスを考えるプロジェクトを提案しました。
これは、同社若手社員を5~8人程度集め、
それぞれが新規ビジネスアイディアを出し合い、
6~7回程度の議論を重ね、
最終的には2・3件のアイディアに絞り込んで事業計画を立て、
経営者に対しそのアイディアをプレゼンテーションするものです。

 

これは弊社の主要なサービスのひとつで、
これまで多くの会社で実施し、その度にお客様の
新規ビジネスを創出し成果を出してきているものです。
https://vjiken.com/consulting/business.html

 

例えば昨今の有名なになったこの以下の商品も
私が前職時代に全く同じやり方で
同社内のプロジェクトをファシリテートし、
現場の社員の気づきから生まれて上梓したものです。
https://www.skyseaclientview.net/ver16/

 

自分のブラザー時代のテプラ開発体験に照らしても
「新規ビジネスの気づきは現場に落ちている」。
「イノベーションの種はすぐそこにある」
「アイディアは生み出すモノではなく、拾うもの」が私の持論です。

 

例えば、今皆さんに「赤いモノを探して見つめてください」といえば、
赤ペンやペットボトルのキャップなど、
身の回りにある赤いモノをすぐに見つけ、それを見つめるでしょう。

 

実は、それは既に目に映っていたものです。
が、自分が意識していないので、
そこにあることすら気がついていませんでした。

 

ところが、「赤いモノを探すぞ」と意識した瞬間に、
目の中に飛び込んできます。
「見る」と「観察する」では全然違います。

 

観察する意識は「問い」から生まれます。
この場合は「赤いモノはあるかな?」が問いです。
その「問い」があれば、人は自分の周りを観察し、考え、
答えを探すのです。

 

その会社の新規ビジネスですから、
ヒントは現場周辺にあるに決まっています。
よって新規ビジネスのアイディアを考えるのは、
市場の変化に日々接している現場社員が理想的なのです。

 

経営者の即決即断で、早速A社で
プロジェクトを立ち上げることになりました。
そこで先日、選ばれたプロジェクトメンバー8人に
一人1時間程度の時間を取っていただき、
事前にオンラインインタビューをしました。

 

インタビューの目的は2つです。
第一は私自身が、プロジェクトメンバー一人ひとりが
どんな仕事を日々一生懸命されているのかを
よく知っておきたいからです。

 

第二は、彼らの日常に観察意識を持ってもらうために
「問い」を投げることです。
インタビュー時に、事前にアンケートに答えてもらうのですが、
そのアンケートには、上記の「問い」を三つ入れてあります。
すると、日常の中にイノベーションの種を探すようになります。

 

新規ビジネス開拓のプロジェクトの最初の段階は
アイディアの創出と絞り込みです。
アイディアの数は多ければ多いほうがいいです。
「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」と言いますが、
数を撃つことはとても重要です。

 

B to C の場合は最低100件あるのが理想です。
B 2 B の場合は20件以上は必要です。
そこからどんどん絞り込んでいくから、いいアイディアが残ります。
そのため、プロジェクトメンバーには
早い段階で問いを投げておく必要があるのです。

 

この問いが功を奏して、インタビューでは
次から次へと同社の新規ビジネスのアイディアが出てきました。
選ばれたプロジェクトメンバーは
大変感度の高い人達で驚きました。
同時にこの問いの力に改めて認識しました。

 

「問い」は全部で三つありますが。
そのうちの一つをお伝えします。
是非皆さんの参考にしてください。

 

■■■
お客様から「A社さんって、
ひょっとしてこんなことができるかな?」
「A社さんがここまでやってくれると嬉しいのだけど…」
などと言われた経験はありますか?
あるいは「うちがここまで対応できる会社だったら、
あの案件が受注できたのに…」と思ったことはありますか?
子細なことでいいので教えて下さい(いくつでも)■■■

 

このプロジェクトはまだ始まっていません。
既に私は大変ワクワクしています。
こういう問いから出てきた答えに
新規ビジネスへの気づきがあるからです。

 

コロナ禍で、家で料理をする人や、園芸をする人が増えています。
キャンプをする人も増えています。
「人は危機に直面すると、永続性のために、
クリエイティブな行動をしたい衝動にかられるもの」だと、
先日NHKの『ズームバック・オチアイ』でやっていました。

 

そう考えると、危機意識を抱いた企業が
新規ビジネスを考えるのは、人間の本能なのかもしれません。
それは経営者だけではなく、若い人たちも同じです。
まさに今頼るべきは、自社の若い社員たちなのです。

 

15日に無料のオープンセミナーを行います。
その中で残り二つの「問い」ついてお伝えします。
さらにこの「問い」以外での、
新規ビジネスのアイディアの探し方もお伝えします。
https://peraichi.com/landing_pages/view/kv3b1

 

現在20名ほどのお申し込みを頂いています。
もしお時間の都合が許すようであれば
是非ご参加ください。
オンライン上でお会いできるのを楽しみにしています。

 

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