【重要】お詫びとご連絡
この度は10月7日開催の「100年続く経営承継研究会 発足記念講演会」にお申込みくださり、ありがとうございます。
講演会お申込みの際の自動返信メールが届かない不具合が発生しました。
このことに気が付かず、お申し込み頂いた皆様にはご心配とご迷惑をおかけして大変申し訳ありませんでした。
お申し込みいただいてから随分日が経ってしまいましたが確認のメールをお送りしています。そのメールが届いていない方は、改めてこちらの問い合わせフォームよりご連絡ください。https://vjiken.com/mf/
10月1日に、ZOOM参加を選択された方には後日改めて、当日使用するZOOMのURLをご連絡いたします。
改めて当日の概要を掲載いたします。
【講演会概要】
日程 2020年10月7日(水)14:00~16:15
場所 ウインクあいち 1303
タイムスケジュール
13:30 受付開始
14:00 講演会
15:40 休憩
15:50 質疑応答+トークセッション
16:30 100年続く経営承継研究会のご案内
16:45 終了予定
会費 無料
参加方法
①講演会会場来場(定員数に達しました)
②ZOOM参加
主催
株式会社V字経営研究所
後援
株式会社北見式賃金研究所
理念経営協会
V字研メルマガ
1回3分「ヘコタレをチカラに」 vol.404
by V字経営研究所 代表 酒井英之
『危機突破時、社長の最も重要な大切な仕事とは』
総理大臣が交代しましたね。
安部首相が辞任された時はびっくりしましたが、
新総理がどんな手腕を発揮するのか、期待したいところです。
新総理が国民から
「この人、意外とやるな」と支持されるのか
「やっぱり無理なんじゃないの…」と
がっかりされてしまうのかの判断の分岐点は、
今からおよそ100日後です。
人は、リーダーが交代すると約3ヶ月間、
お手並み拝見とそのリーダーをよくよく観察します。
そして3ヶ月たった100日目あたりに、
今後この人について行っていいかどうかの判断を下すのです。
この3ヶ月間のことを、英語では
First 100(one handred)Daysと言います。
あのトランプ大統領ですら、
就任から100日目の時は焦っているのがよくわかりました。
そして、100日間の自分の実績を必死にアピールしていました。
このことはスポーツの世界でも同じです。
サッカーやラグビーのワールドカップを思い出してみましょう。
国民が盛り上がるかどうかは初戦で決まります。
日本代表チームが初戦を勝つと、
グループリーグは突破できるぞ!と
国民のボルテージはどんどん上がっていきます。
2つ勝つとボルテージは最高潮に達します。
しかし初戦を落とすと
「今回はもうだめだかも…」と諦めムードが漂います。
所詮の勝敗は、ムードを創る上とても重要なのです。
人は空気に流される生きものであり、
空気を読む生きものでもあります。
雰囲気次第で人のモチベーションは変わります。
ほとんどの社員は、会社の雰囲気を敏感に感じ取り、
暗いときは下を向き、明るいときは前を向くのです。
それゆえに緊急事態宣言解除後の100日間の活動は、
コロナの影響を受けている会社にとって、
とても大事な100日だったのです。
その100日目が、先日の9月8日でした。
そのタイミングに合わせてなのか、
9月10日に放送されたの『カンブリア宮殿』には
HISの澤田社長が出演していました。
澤田社長はコロナで最も影響を受けている旅行会社の今を
赤裸々に語っていました。
その中で、どんどん新事業を立ち上げているという話がありました。
例えば、世界各地に行けオンラインツアーを既に始めていました。
紹介されたのはヤンゴンの街めぐりツアーでした。
お客様とヤンゴンの社員およびガイドをzoomで繋ぎます。
社員とガイドはカメラを持って、街の中を歩きます。
そしていろんな解説をしてくれます。
お客様はzoomでその光景を見ながら、
現地にいる気持ちになるのです。
さらに社員とガイドがレストランに入ります。
そして食事を注文します。
この映像もずっとお茶の間にzoomを通して届きます。
そのタイミングで、お客様の自宅にお弁当が宅配されます。
そのお弁当は、そこのレストランで出されるのと
同じミャンマー料理です。
そしてそのミャンマー料理に対する解説を
zoomとして受けるのです。
これがお弁当付きで、一人4400円~ということでした。
その時間は90分。
このツアーにお友達と参加する場合は、
友達と同じ場所にいる必要はありません。
それぞれお家からzoomで参加すればいいのです。
澤田社長は、このサービスを紹介した時に
司会の村上龍は、「これだけでは旅行の落ち込みは
カバーできないでしょう」と突っ込みました。
が、澤田社長は「こうした体験をした人が、
リアルに旅行できるようになったときにもお客様になる。
したがって大変期待している」と答えていました。
私はこれを見ながら、With コロナ時代の
最初の100日の成果としては、素晴らしい!と思いました。
少なくとも 世界中のHISの社員たちが、
「自分たちでも何かできることがある」という
希望を持ったのはないかと考えるからです。
危機突破時に経営者の仕事の中で、
極めて重要な仕事は、
「社員の希望を作ること」です。
とりわけ社員が不安を強く感じる
リスク発生やトップ交代にこそ、その希望は大切で、
それを作るのは「最初の100日」なのです。
ちなみに100日間の使い方は、
最初の1カ月が現状把握、
次の1カ月が原因特定と対策立案
3カ月目が対策実践。そして100日目に成果が出るです。
そこで、このメルマガを読んでいただいている
経営者の皆様には以下の行動をお勧めします。
まず、コロナ後の活動で『小さな手応え』を感じている
出来事があればそれを社員にPRしていてください。
「こういう成果が出てる。自分達は確実に前進している」と
伝え発信していただければ、
それが社員の希望になると思います。
また、希望はロケット噴射のように、
第2弾・第3弾と重ねてこそ大きく、勢いづくものです。
そこでいろんな経営者仲間に、
今どのように現実を受け止めて対策を
行っているのか聞いてみてください。
他社の取り組みの中に、
次の光となる希望の種が見つかると思います。
苦しいときだからこそ、希望が必要です。
100日目に得た希望を大きくしていきましょう。
V字研メルマガ
1回3分「ヘコタレをチカラに」 vol.403
by V字経営研究所 代表 酒井英之
『社員を大切にする会社はなぜ強いのか?』
若干涼しくなってきましたが、
荒れた天気が続いていますね。
7日に九州を縦断した超大型台風の影響が
未だに続いています。
今回の台風は、史上最大級と言われていました。
被害が小さくて済んだのは、
影響を予測し、誰もが適切なタイミングで
適切な準備をしたからだと思います。
例えば、九州のある中小企業では4日の時点で社員に
「自分と家族全員の安全を確保するよう
避難したい人は九州以外のエリアに、
家族全員で避難して構わない。
費用はみんな会社が負担する」との
避難勧告を出しました。
実際に避難するかしないかは社員の任意ですが、
この勧告には社員もきっとびっくりしたことでしょう。
しかもこのような勧告を出した中小企業は
一社だけではありません。複数あります。
社長の、社員を大切に思う気持ちの表れですね。
8月20日のカンブリア宮殿に、
星野リゾートの星野社長が出ていました。
星野リゾートはコロナ禍の影響を直接受ける業態ですが、
村上龍の「従業員の解雇はしないのですか?」との質問に
「全く考えてない」と答えていました。
なぜなら、コロナ禍からの回復期になって
改めて人を採用し、それから教育していては
その回復期に良いサービスの提供ができないからです。
コロナ禍の影響を最小限に抑えるには、
回復期の需要をいち早く取り込む必要があります。
そのため、雇用調整助成金をいただきながら、
雇用を維持しているとのことでした。
こうした社長の姿勢に、従業員は安堵するとともに、
心強く思っていることでしょう。
なぜなら、星野リゾートで働く社員の多くは
一度倒産しかかったホテルや旅館の人たちだからです。
リストラのリスクを一度経験しているので、
不況が来れば、人一倍リスクを感じるはずです。
そんな時に社長からこのような発信があると
救われた気になると思います。
そして、回復期にはもっと良いサービスをして
お客様に喜んでいただこうと
前向きな気持ちを強くするでしょう。
星野リゾートが倒産寸前のホテルや旅館を
立て直すV字回復の方法はボトムアップです。
ミドル陣が再生の方向性=コンセプトを決定します。
それを受けて、どんなサービスを開発・提供したら
お客様に感動していただけるか、
社員たち自身でそれを考えて実践します。
つまりV字回復の過程で、
自分の出したアイデアと行動が、お客様の笑顔を創る。
そんな自己実現を幾度も経験します。
ゆえに星野リゾートで働く社員たちは、誰もが楽しそうです。
だからリピーターは訪れるたびに新鮮な気持ちになり、
新たな体験ができるのです。
番組では、星野リゾートは今後マイクロツーリズムから
再スタートすると言っていました。
近場の旅行体験です。
これも長距離移動が制約される中で、
現場から出たアイデアでした。
そうしたこともあっても、村上龍が番組の最後を
こんなコラムで締めくくっていました。
「星野さんはマイクロツーリズムからはじめると言う。
東京の場合、三越の歴史を訪ねる、船で夜景を楽しむなど、
そんなことを、真面目に考えている。
すべてはそこから始まる、というわけだ。
いずれにしろ、星野リゾートは潰れない気がする。
逆に、これを機に成長しそうな気もするから不思議だ」
星野さんの座右の銘は侃々諤々(カンカンガクガク)です。
「言いたいことを言いたいときに言いたい人に直接言う」
という意味ですが、トップの想いとボトムアップの力で
それまでの自分たちをどんどん上書きし、
新しくしていく会社には、村上龍が感じたように、
草の根の強さがあります。雑草魂かも知れません。
その強さを生み出しているのは、
何よりも社長が今いる社員を大切にする姿勢です。
日本に長寿企業が多いのも、
過去何度もこういう危機においてリストラを躊躇し、
社員を大切にしてきた社長が多いからでしょう。
ピンチの時、社員は決して下ばかりを
向いているわけではありません。
戦後、日本人は逞しく生き抜いたように、
「これからきっと良くなる」という予感があれば、
社員はどんな危機の中にあっても
ホウレン草を食べたポパイのように逞しくなります。
社員はキッカケを待っています。
その力を信じ、今日も社員一人ひとりに声がけしましょう。