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vol.363『五輪マラソンの札幌移転を社長目線で考える』

2019.11.07

2019/11/07

V字研メルマガ

 1回3分「ヘコタレをチカラに」vol.363

 by V字経営研究所 代表 酒井英之

『五輪マラソンの札幌移転を社長目線で考える』

 

東京オリンピックのマラソンと競歩の競技が
札幌で開催されることに決まりましたね。
ドーハで行われた世界選手権のマラソン競技で
リタイア者が続出したことを受けての突然の変更です。

 

かつて、マラソン競技で死者も出たことがある五輪。
IOCは同じ悲劇を繰り返したくないのでしょう。

 

この突然の決定から私はビジネスマンとして
2つのことを学びました。
一つはサンクコストです。
二つはトップの決断力です。

 

サンクコストのサンクは「沈む」という意味で、
埋没費用と訳されます。回収不能な費用のことです。

 

人は何かをするために、既にいくらか払ってしまった。
だからそれをやらないと「もったいない、損だ」という
考え方にとらわれてしまいます。

 

そのため今やってることが
途中で「止めた方が良い」と気づいても
「今までの費用がもったいない」と考えて
ずるずると時間もコストをかけ続けてしまう。
この「今までの費用」がサンクコストです。

 

例えば赤字の店舗について考えてみましょう。
この店に、最初は大勢のお客さんが来ていました。
が、近くに競合店ができ、客数が激減してしまいました。
店長は差別化を模索します。
しかし、どれも効果を発揮しませんでした。

 

店の設備に、初期費用がかかっています。差別化にもコストが発生しました。
その初期費用すら回収できていません。

 

このとき、「今までかけた費用がもったいないから、
せめてそれを回収するまで続けよう…」と
考えて更に商品を仕入れてしまう…
すると益々赤字が膨らんで、ついに首が回らなくなります。
この損失拡大の引き金となる
「もったない費用」がサンクコストです。

 

サンクコストを回収したい願望は、
経営者にはまさに「悪魔のささやき」です。
「もったいない。頑張ればいつかカミカゼが吹く」と
考えるのは日本人の悪い癖で、
リスクが増大してしまうのです。

 

小池都知事は、IOCの決定に対し、
「これまでの努力は何だったのか」と反論していました。
東京五輪でマラソンを開催するために、
東京都はこれまでに多大な費用を投下しています。

 

開催地が札幌に移転してしまったら、
これらが全部サンクコストになってしまう。
「もったいないじゃないか」という主張です。

 

が、仮にこの主張を受け入れると、
来年の夏、東京でドーハのような棄権者続出の悲劇が
起きてしまうかもしれません。

このようなリスクを回避するには、
「サンクコストへの執着」を断ち切る必要があります。
今回、それを断ち切ったのは、IOCのバッハ会長です。

 

そこで2つ目の学びです。
サンクコストに執着する小池知事の主張を、
強力なトップダウンで一蹴したのです。

 

上記のような赤字店舗の場合、
社員はどんなに苦しくても決して
「社長、もう再建は無理です」なんていいません。

 

逆に、必ず社長にこう言います。「もう1度やらしてください。
今度こそお客様を取り戻し、黒字にしてみせます!」。

 

が、このような言葉に耳を傾けていたら
会社全体の赤字が膨らんでしまうだけです。
差別化戦略が許されるのは一度だけ。
それが実を結ばなければ、現時点で事業を止めることが、
費用面から見て最善な決断です。

 

これができるのは社長だけです。
決断は全社でただ一人、社長にしかできないのです
決断は文字通り決めて断つ、ということです。

 

決断は他の可能性を捨て去るという意味で
大変勇気のいることですが、
社長の一丁目一番地の仕事です。

 

ポイントは、バッハ会長が
「アスリートファースト」の視点で決断したように
「何がファーストなのだ?」を基準に決めること。
是非、悔いのない決断をしてください。

 

なお、サンクコストは以下のサイトに
詳しく紹介されています。是非ご覧ください。
https://swingroot.com/concorde-effect/

 

 

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