V字経営のV字には3つの意味があります。

第1は「V字回復」のV。
第2は企業が目指すべき「Vision」のV。
第3は渡り鳥が編隊を組んで跳ぶ「V字編隊飛行」のV。V字編隊は「理想の会社」の姿といわれています。

「V字回復」は企業人の憧れです。どんな企業も大きな危機に陥る時がありますが、その際、「環境の変化に適応できない自分がいけない」と気づける企業は、立ち直る力を持っています。
真摯にお客様の声に耳を傾け、そこからヒントを得て自分の考え方・行動・売るモノを改めれば、いずれお客様に伝わります。そして、さらに成長するでしょう。

逆に沈み続ける会社は、その原因を景気や取引先など他者や環境のせいにし、自分は悪くないと、やり方を変えません。「自責で考えれば知恵が出る。他責で考えれば愚痴が出る」。当社のVには、「常に自責で考え続けよう」のメッセージを込めています。

「Vision」は企業経営に欠かせません。目指す方向がわかれば社員は安心して仕事に打ち込めるからです。
ビジョン実現のために「君の力が必要だ」と社長から言われれば、社員は進んで協力するでしょう。つまい、ビジョンはモチベーションの源なのです。
国内市場は成熟し尽くし、同じことの繰り返しでは未来がないと誰もが知っています。そんな今こそ、ビジョンを描き実現を目指す会社=ビジョナリーカンパニーが必要です。 Visionary Companyが増えれば、全ステークホルダーに希望を与える。そんな「V」を増やしたいという思いを込めました。

「 V字編隊飛行」は、理想の会社の形です。
経営者はV字回復という「結果」だけでなく、問題発生時に困難を乗り越えて回復できる「体質」も求めています。
また、社内から次々とアイデアが湧き出る自由闊達な面や、一度決めた施策をやり遂げる粘り強さを持つことも、理想の会社の姿といえます。
この理想の会社の姿を、私は下図のような、渡り鳥のV編隊飛行(雁行)に例えました。

渡り鳥のV字編隊の化学的根拠は、英ロンドン大学やオックスフォード大学などの研究で近年明らかになっています。
それによると、大型の鳥が飛ぶと翼の先端から斜め後方に上昇気流が発生し、後続の鳥はその浮力を利用することで、エネルギーの消耗を防げるそう。
結果、同じエネルギーでも推進力が50~70%アップするのです。

さらに、力の強い鳥は前の方を、そうでない鳥は後方を飛びます。時には疲労度の高い先頭は後方の鳥と交替して飛ぶので、どの鳥にも「チーム」という当事者意識が生まれます。
お互いに助け合いながら、落伍者を出さずに長距離飛行できる理想的な姿。これこそが理想の会社の形です。

逆に右の図は、力のあるリーダー鳥が先頭で後続を引っ張る「縦列編隊」。
これは、渡り鳥の世界ではあり得ません。
自然の理に反して非効率であり、先頭が疲れたら全体が終わってしまうからです。

右の図のように飛んでいる会社を、左のような「V字」に飛ぶ会社にすることも、私のミッションだと捉え、社名に思いを込めました。